体の疲労を回復させるための睡眠が乱れて寝不足の状態が続くと、さまざまな不調が現れます。
起床時や日中にお腹痛いと感じるのもその1つで、症状が慢性化して苦しんでいる方も多いですね。
本記事では寝不足と下痢症状の関係と睡眠の見直しポイントを解説していきますので、みなさんのお悩み解決につなげてください。
まずは下痢のメカニズムを知っておこう
わたしたちの生命活動を維持している自律神経は、腸の働きをコントロールする役割も担っています。
胃で消化された後、腸に送られた食べ物は、腸の「ぜん動運動」によって肛門に運ばれて体外に排出されますが、この活動も自律神経がコントロールしているんです。
しかし、自律神経が乱れるとぜん動運動が活性化して、便に含まれる水分量が多くなるため下痢症状が起きます。
ちなみに下痢の時にお腹痛いと感じるのは、消化管が拡張したりけいれんを起こしたりするからです。
自律神経が乱れる原因は多岐にわたりますが、その修復は睡眠中に行なわれます。
したがって、寝不足の状態が続くと自律神経の乱れはさらに悪化して睡眠の質も低下。
すると寝不足も改善しないため、慢性的な下痢の症状に悩まされるというワケです。
下痢にならないために!寝不足を解消する3つの方法
このような不快症状を改善するために、睡眠の質を上げて寝不足を解消する3つの方法を解説していきます。
1. 寝る前はスマートフォンを操作しない
自律神経には、脳や体の活動を活性化させる交感神経と、休息を促す副交感神経の2つあります。眠りにつくときは副交感神経が優位になるのですが、スマートフォンなどの電子機器を使っていると交感神経が活性化して寝つきが悪くなるのです。
さらに、睡眠も浅くなって寝不足の状態になるため自律神経が休まらず下痢になり、お腹痛いといった症状が出やすくなります。
寝る前は心身をリラックスさせることを第一に考え、スマートフォンなどの使用はやめましょう。
スマートフォンの操作以外にも熱や光などの刺激も交感神経の活性につながって寝不足を招きますので、「寝る直前に入浴しない」「照明を暗くする」といった行動を習慣にしてください。
2. 呼吸の工夫で自律神経を整える
自律神経は基本的に自らの意思でコントロールできませんが、呼吸法の工夫で副交感神経優位の状態にすることはできます。
寝る前に仰向けの状態で目を閉じ、鼻から4秒かけて息を吸った後、2秒間息を止めてください。
この時、両膝は立てて両手を組んでお腹の上に置きます。
さらに口から8秒かけて息を吐きだすといった動作を10回ぐらい繰り返すと寝つきがよくなるうえに、眠りが深くなって寝不足解消につながりますので、寝る前の習慣にしましょう。
3. 快眠をサポートする寝具に買い替える
寝る前に自律神経が整っていても寝具の状態が悪化していたのでは、寝不足を解消する質の高い睡眠は得られません。とくに敷寝具の状態は重要で、へたっていたり湿気を帯びていたりすると体圧を適切に分散できなくなりますし、寝ている間に蒸れて夜中に目が覚めたりするのです。
寝具のケアをしても状態がよくならない場合は下痢でお腹痛いという不快感を解消するだけでなく、朝までぐっすり寝て翌日の活動力アップにつなげるためにも、思いきって機能性が高いマットレスに買い替えることをおすすめします。
睡眠時間が短くなっているのが当たり前になっていると、自分が寝不足であるという自覚がないケースも考えられます。
しかし日中に強い眠気が発生している方は明らかに寝不足の状態にありますので、本記事で挙げたポイントを参考に、下痢をはじめとする不快症状の改善に努めてくださいね。