「お昼ご飯を食べると、急に眠気がきて仕事や家事に支障が出る・・・」
誰にでもあるこのような困った症状の原因は、血糖値の急上昇であることが多いです。
パフォーマンスの低下を防いで活動的な日々を過ごすためにも、食後に眠いと感じる理由を知り、最適な策を講じましょう。
血糖値が脳に及ぼす影響とは
パンや米、うどんなど糖質が多い食品を摂ると、血液中の糖が増加して血糖値が上昇します。しかし、血糖値が上昇したままだと、糖尿病や動脈硬化などの病気を発症するため、体内ではインスリンが分泌されて糖の代謝が促されるのです。
糖質が多いお昼ご飯をお腹いっぱい食べたときは、インスリンの分泌量が増えて血糖値が急降下するのですが、低血糖状態になることで脳がブドウ糖不足となり、眠いと感じたり倦怠感を覚えたりするんですね。
低血糖状態は集中力の低下や疲労感、抑うつなども招きますし、状態が悪化するとけいれんが起きるとか意識がもうろうとするといった症状も出ますので、軽視は禁物です。
では、お昼ご飯を食べた後に眠いと感じないようにする具体的な対策を解説していきましょう。
対策1.毎日3食きちんと食べる
食事を抜くと血糖値の乱高下を招きますので、1日3食しっかり食べるようにしましょう。
とくに朝食は重要です。
空腹な状態が続くことで、お昼ご飯をお腹いっぱい食べなくても血糖値が急上昇し、眠い、だるいといった症状が出ますので、栄養バランスにすぐれた朝食を摂ってくださいね。
食事を抜かないという習慣は、ご飯を食べると眠くなることを防止する対策の基本だと覚えておきましょう。
対策2.食事のときは野菜を先に食べる
食品を食べる順番を変えることも、血糖値上昇を抑える有効手段として挙げられます。
その理由は、食物繊維が糖の吸収を抑えてくれるからです。
まずは野菜や豆類などを先に食べて、その後に炭水化物であるごはんやパンを食べるように習慣づけてください。
対策3.GI値が低い食品を選ぶ
糖質は食品によって食後の吸収度合いが変わりますが、それを数値化したのが「GI値」です。
同じ炭水化物でも、そばはGI値が低いため、ご飯を食べると眠くなることは少なく、白米やパンは眠気を催しやすいという特徴があります。
ほかにも、葉物野菜やキノコ類、ヨーグルト、リンゴやみかんなどもGI値が低いので、お昼ご飯のメニューの参考にしてください。
対策4.よく噛んで食べる
わたしたちは幼少期の頃から、食べ物はよく噛んで食べるようにと親から言われてきましたが、その理由の1つは血糖値の急上昇を抑える必要があるからです。
食品をよく噛んで食べるとゆっくり消化されて、食後の血糖値も上がりにくくなります。
口に入れた食べ物がドロドロになるまで噛めば、ご飯を食べると眠くなることを避けられるのです。
また、食前にガムを嚙むことも血糖値の急上昇予防につながりますし、眠い症状を発症させない対策としても有効ですよ。
お昼ご飯の邪魔にならないような、味の薄いガムを食前に噛む習慣も生活に取り入れたいですね。
対策5.お昼ご飯を食べた後に運動する
お昼ご飯を食べた後に運動すると、血糖値が下がるだけでなく、インスリンの効果がアップします。
ご飯を食べると眠くなる方はお腹いっぱい食べずに、食後に運動する時間を作るようにしましょう。
10分程度のウォーキングでも、十分な効果が期待できますよ。
食後に血糖値が上がらないようにする習慣は、糖尿病予防にもつながります。
ご飯を食べると眠くなる状態を改善するだけでなく、健康リスクを高めない行動としてみなさんの食生活に取り入れてくださいね。