40代、50代、そしてシニアのみなさん。
最近、寝つきが悪くなったとか、朝早く目が覚めてしまうといった症状に悩まされていませんか?
こうした不眠のお悩みは、年齢別の平均睡眠時間などをチェックしたうえで、自分の生活パターンや眠りを見直せば改善するかもしれません。
疲労回復やストレス解消が進む最適な睡眠時間を把握して、睡眠の質向上を目指しましょう!
必要な睡眠時間は年代で変わる
NHKが行なった世論調査によると、わたしたちの年齢別平均睡眠時間は、10代で7時間半、それ以降は40代、50代と高齢者の年代に近づくにつれて短くなっているそうです。
調査結果では、40代の平均睡眠時間が男性の場合6時間58分、女性が6時間53分となっており、家事負担がある女性の方が短いことがわかります。
ちなみに、50代の平均睡眠時間は男性が6時間54分、女性が6時間36分と、いずれも減少しているんです。
これに対して、医学的に推奨される年齢別の睡眠時間(40~50代)は8時間前後と言われてきましたが、学問的根拠がないため、今では6.5~7.5時間の睡眠が推奨されています。
「睡眠時間が短くなると、健康リスクが高まるのでは?」といった懸念も生じますが、これは体内時計の変化によって生活リズムが朝寄りになるからなので、日中に強い眠気が発生していなければ健康上の問題はありません。
また、年齢別に必要な睡眠時間は厳密に決まっているわけではありませんから、40代、50代の方は日常生活の快適度を基準に睡眠時間の増減を考えてください。
睡眠時間が年齢別の平均睡眠時間や、医学的に推奨されている睡眠時間より短くても、気にする必要はありません。
ただし、日中に強い眠気が毎日のように発生していて、生活に支障が出ている方は睡眠時間を増やす必要があります。
睡眠時間を削る生活を余儀なくされている場合は、午後3時までに15分程度の昼寝をして睡眠不足を補いましょう。
短時間の睡眠でも疲労回復につながりますし、スッキリした気分で目覚められるので、仕事や家事のパフォーマンスが上がりますよ。
高齢者の方に守ってほしい生活習慣とは?
40代、50代の方と比べて、日中の活動量が低下する高齢者の方は、睡眠にさまざまな変化が現れます。
高齢者の睡眠によくある症状として挙げられるのは、浅い眠りである「レム睡眠」の増加です。
レム睡眠中は、高齢者の方でなくても外部の音や刺激で目を覚ましやすくなります。
その結果、夜中に目が覚める頻度が高まるとか、朝早く起きてしまってそのまま眠れなくなることが多くなるんです。
また、寝つきが悪いといった症状も高齢者の睡眠に多く見られますが、これは布団に入る時間をずらすことで改善します。
先ほどもお話ししたように、高齢者の方は運動量が減ることで必要な睡眠時間も少なくなりますので、40代、50代の時と同じ時間に布団に入ると眠くなるまで時間がかかるのです。
長時間にわたって布団の中にいると、起床時のスッキリ感が低下しますし、日中の眠気が強くなりますから、就寝時間とともに布団に入る時間を1時間程度後ろにずらしてみてください。
ちなみに、高齢者の方の推奨睡眠時間は、6時間程度です。
睡眠が十分かどうかの判断は、年齢別の平均睡眠時間を参考にするのではなく、40代、50代の方と同じように、日中に発生する眠気の強度を基準にしてください。
このような生活習慣の見直しが睡眠の満足度を向上させ、ひいては健康維持や生活の充実度アップにつながります。
健康寿命を高めるためにも、本記事で解説したポイントをしっかり理解し、今日から改善に努めましょう!