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おやすみコラム

寝る前スマホが危険すぎる!体への影響と見ないようにする方法

わたしたちが日常的に行なっている行動のなかで、快眠を妨げる習慣はたくさんあります。
寝る前のスマートフォン操作は、その最たるものです。
その一番の理由はスマホから発せられているブルーライト。
最近はテレビの健康番組で睡眠がテーマになることが増えたこともあって、ブルーライトが脳を覚醒状態に導き、寝つきを悪くする事実は広く知られるようになりました。

この記事では、寝る前にスマホを見ることで体にどのような悪影響があるのか、そして睡眠前にスマホを見ない方法について解説していきます。

そもそもブルーライトって何?

ブルーライトとは、人間の目で見える電磁波の中の青い光線のこと。
電磁波の光の中でもエネルギーが強く、散乱率(光を四方八方に放出する現象)が高いという特徴があります。
主にLEDを使用したスマートフォン・パソコン・テレビなどの照明画面をはじめ、太陽光からも放射されています。
ブルーライトが目に入ると脳が興奮状態にし、睡眠ホルモンの分泌を抑えるという特性があります。
朝や昼にブルーライトを浴びることは体内時計をリセットして睡眠リズムの乱れを防ぐのに効果的。
しかし夜に浴びると逆に体内リズムを壊し、睡眠障害を引き起こすリスクがあるのです。

寝る前スマホで引き起こされる悪影響とは?

現代人の必需品となったスマートフォンは、生活の利便性を劇的に向上させました。
スマホ依存症という言葉があるように、「スマホなしでは生活できない」「睡眠前もスマホを見ないと落ち着かない」なんて人も多いと思います。
でも実はこの寝る前スマホの習慣が、わたしたちの入眠を妨げ、健康面にさまざまな悪影響も与えているのです。詳しく見ていきましょう!

肌の老化を加速させる

わたしたちの肌細胞は、28日周期で新しい細胞と入れ替わっているとされています。
角質の奥でつくられている若い細胞は、時間の経過とともに肌上部に押し上げられていき、古い角質をはがしているんですね。
しかし、この細胞活動の周期が乱れると、古い角質がいつまでもお肌にとどまってしまい、シミやしわ、たるみなどの肌トラブルを引き起こす原因に。

カラダ全体を構成する細胞の新陳代謝は、睡眠中に活性化します。
そして、眠りの深度が高ければ高いほど、成長ホルモンの分泌量が増えてストレス解消が進み、コラーゲンやヒアルロン酸といった美容成分の生成量も高まるんです。
睡眠前のスキンケアは、あくまでもお肌の外側からのアプローチで、カラダの中からのアンチエイジングは、""熟睡""が基本であると覚えておきましょう。

成長ホルモンを味方にして美肌を手に入れるには、睡眠環境を整えて朝までグッスリ眠れるようにすることが不可欠です。
しかし、その成長ホルモンの分泌を妨げる原因の代表格として挙げられるのが、寝る前のスマホです。
スマートフォンの画面から照射されるブルーライトを浴びると、成長ホルモンの分泌量が減ってしまうことがわかっています。

頬に手を当て、うつむき気味の女性

 

自律神経が乱れる

わたしたちの身体は、日中は行動力をアップさせるために血流や心拍数などが上昇して、脳の活動力も上昇します。
しかし、24時間この状態が続くと心身の疲労がたまってゆくので、夕方過ぎからカラダはもちろんのこと、脳の活動も緩やかになってゆくのです。
こうした身体のコントロールを行なうのが、交感神経と副交感神経からなる自律神経。
2つの神経は対になって働き、行動を後押しする交感神経は夜におさまり、副交感神経が優位の状態になります。
しかし寝る前のスマホ操作が習慣になっている場合、画面から照射されるブルーライトやSNSなどネットの情報を見ることで脳が活発に動き出してしまいます、
そのため寝る時も交感神経優位の状態に陥り、入眠の妨げになるのです。

眼精疲労がたまる

スマートフォンを長時間使用していると、目の渇きや痛みを感じることがありますよね。
これは小さい画面を見続けることで眼精疲労がたまっていき、交感神経が緊張状態になることが原因です。
またブルーライトに含まれる青色の波長も目の神経にダメージを与え、瞳孔を縮める作用もあります。
目を酷使して交感神経を刺激しすぎると血圧が200以上に達し、血流が滞ってコリや冷えがひどくなり、疲れ目やドライアイだけでなく肩こりや頭痛、吐き気という症状まで引き起こすことも。
この症状が夜まで続くと休息モードに導く副交感神経が働かず、寝る前も交感神経が活性化。
これによって寝つきが悪いとか、夜中に何度も目が覚めるといった不眠につながる原因になります。  

電磁波がホルモンを破壊する

最近の研究では、スマートフォンから発生する電磁波がメラトニンを破壊することが分かりました。
つまり、夜にスマートフォンを操作する時間が長くなればなるほど、不眠リスクが一気に高まるということなのです。
今は睡眠に影響が出ていなくても、体内リズムが崩れてメラトニンの分泌量が低下している可能性があります。

スマホ認知症を引き起こす

わたしたちの脳内にある神経細胞は、シナプスを形成したり修復する過程で、「アミロイドβ」というゴミ(たんぱく質)を生成します。
この物質は睡眠時に排出が促されるのですが、慢性的な睡眠不足に陥っていたり眠りの深度が浅かったりすると脳内に蓄積していき、脳のはたらきに不具合を引き起こす原因となります。

・日常生活に支障が出るほどの眠気が昼間に発生する
・物忘れがひどく、単純なミスが多くなってきた
・趣味が楽しいと思えなくなった
・気分が落ち込む、イライラすることが多い

上記に挙げた症状のうち、1つでも当てはまる項目があったら、あなたの脳にもアミロイドβがたまっているリスクが高いと認識してください。
今は軽い症状にとどまっていたとしても、将来的に認知症を発症するかもしれませんよ。

寝る前にスマホを見ない方法は?

寝る前スマホが脳や目、そして肌まで悪影響を与えるということがわかっていただけたかと思います。
でもだからと言って、習慣化した寝る前スマホを今すぐやめるというのも現実的ではないと考える方もいるでしょう。
睡眠前にスマホを見ない方法はいくつかありますが、すぐに実践できそうな3つをご紹介いたします。

1. スマホの電源をOFFにする

スマホの電源オフ画面
自分の確固たる意志が重要になってきますが、ベッドに入る前にスマホの電源を切りましょう。
といってもベッドに入る直前までスマホをいじっていたのでは脳が活発になってしまうので、理想は眠る2時間前から切っておくのがおすすめです。
音楽を聴いたり本を読んだりと、時間を有効活用して安眠できるようにしていきましょう。

2.スマホを離れた場所に置く

布団に入る前に、スマホを眠る場所から離れた場所に置いてください。
寝るときスマホが近くになければ、スマホをいじることはできないでしょう。
ただベッドに入ったもののスマホが気になって取りに行ってしまっては意味がありません。
すぐに眠れるように、睡眠前に適度な運動をしたりお風呂を入ったりと心と体をリラックスしておくのがおすすめです。

3. ホットアイマスクをする

ベッドに横になったらホットアイマスクをして寝るようにしましょう。
日頃の目の疲れが取れますし、なにより視界が見えなくなるのでスマホを使えなくなります。
あまりの気持ちよさにそのまま寝てしまえば、寝る前スマホをしないで済むでしょう。

寝る前スマホをやめたら、先ほどの悪影響を受けなくなるということ。
睡眠の質が向上するのはもちろん、健康や美容にも効果があること間違いなしです。
さっそく今日から寝る前スマホをやめてみませんか?

著者・執筆者

松本 小春

訪問看護事務員で勤務し、介護に従事。併せてフリーのライターとして睡眠・健康・栄養コラムを執筆している。

監修者

美容皮膚科医

山下 真理子 先生

美しい肌を保つためには、質の高い睡眠が不可欠です。
良質な眠りは成長ホルモンの分泌を促し、肌のターンオーバー(肌代謝)を活発化してくれます。また、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンがきちんと分泌されることで、
肌の老化を遅らせる抗酸化作用も期待できます。健やかで若々しい肌の輝きを保つためにも、適切な寝具を選び、睡眠環境の向上を心がけましょう。

京都府立医科大学卒業後、医師に。現在は関西にて美容医療に携わりながら美容や予防医学の講演活動などを行っている。医療教育にも従事し、総合的な美容医療の啓もう活動に努める。自身の不妊治療経験から、生理改善アドバイザーとして食育などのアドバイスも行う。

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