毎日使っている寝具や敷パッドは、季節に合わせて使い分ける必要があります。
そのため温かくなってくる5月頃に秋・冬用の寝具は押し入れなどに収納して、夏用の掛け布団などに“衣替え”しますよね。
今回は、寝具の衣替えのタイミングと収納時の湿気対策について解説していきます。
温度や湿度に合わせた寝具の使用は、睡眠の質を確保するのに不可欠ですから、本記事でポイントをしっかり押さえておいてください。
衣替えの基準にする寝床内気候とは?
布団や敷パッドの衣替えは、季節の変わり目に行なうのが基本です。
寒い時期は厚手の掛け布団を使っていますが、気温が高くなるにつれて薄い布団に替えていきますし、敷パッドも冬用から夏用に交換する必要があります。
そして夏が過ぎたら気温が下がっていきますので、秋から冬にかけて再び保温性が高い寝具に衣替えするのが一般的です。
多くの方が基準にしているのは寝室の気温と湿度で、寝ていて肌寒い、もしくは蒸し暑いと感じる日が多くなると、衣替えの準備に取り掛かかっていますね。
衣替えをする室温の目安は20度ですが、もう1つチェックしていただきたいのが、寝具内の温度と湿度(寝床内気候)です。
快眠に最適な温度は33度前後、湿度は50%程度となっていますが、布団をかけて寝ていると体温や汗の影響で寝具内の温度や湿度は上昇します。
室温が低くても寝床内は高温多湿の状態になっていることもありますから、湿度も計測できる温度計を使って寝床内気候を測定してみてください。
布団を厚くしても寝床内気候が悪化したら、しばらくは薄手の布団を使うなど臨機応変に対応しましょう。
寝床内気候をこまめにチェックすると布団や敷パッドを衣替えする最適なタイミングがわかるだけでなく、睡眠環境が悪化していないか確認でき、睡眠の質を維持することにもつながりますよ。
衣替えの時に徹底したい寝具の湿気対策
布団や敷パッドの衣替えをするときは、当分使わなくなる寝具のケアも重要になります。とくに注意したいのは、収納時の湿気対策を念入りに行なうことです。
汗の水分を吸った状態で押し入れなどにしまうとカビが生えて寝具が使えなくなることがありますし、へたりも進んで反発力が低下しやすくなります。
したがって収納前に天日干しや陰干しなどでしっかり放湿し、収納時は吸湿シートなどの除湿グッズを使って、布団が室内の水分を吸わないようにすることが重要です。
敷パッドは洗えるタイプであれば収納前に洗濯し、十分に乾かしてから収納しましょう。
また寝具や敷パッドを押し入れなどにしまう時は、空気の通り道が確保できるように工夫してください。
布団はすのこの上に置き、両端や背部にも空間を作ると湿気がこもりにくくなります。
さらに定期的に扇風機の風をあてて空気を循環させるようにしましょう。
このような方法で衣替えすれば布団や敷パッドの機能は保たれて、次のシーズンで使う時も快適な眠りに誘ってくれるんです。
もし自宅に寝具の収納スペースがない場合は、布団の保管に対応してくれるクリーニング店の利用を検討するのも1つの方法です。
衛生的な環境で、大切な寝具を守ってくれますよ。