GOKUMINコラム
寝具相談室

布団にカビが生えた時どうする?トラブル回避のための対策4選

適度な温度と湿度、そしてエサとなる体の老廃物(フケや皮脂)といったカビが繁殖するための3条件がそろっているのが布団です。
とくに睡眠中にかく汗の70%を吸収する敷布団は、適切なケアを続けなければ短期間で黒カビの温床になってしまうことも。
こんな憂き目に遭わないよう、本記事を参考にカビに対する最適な対策を講じて、睡眠環境の衛生状態を守りましょう。

一度生えた布団のカビは完全除去が困難?

布団の生地や枕カバーのような布だけでなく、部屋の壁やプラスチック製品などにも発生するカビは、生命力が非常に強い真菌類です。
中でもアレルギー症状や呼吸器疾患などを引き起こす黒カビは胞子が寝室の空気中に飛散していて、湿気を帯びた布団に付着すると寝ている間に体から落ちたフケや皮脂などをエサにして一気に増殖します。
さらに黒カビが斑点になって私たちの目にとまる時には、新たな胞子が布団の奥に入り込んでいることが多いんです。
したがって布団の表面だけスプレーなどでカビ取りをしても、再び新しいカビが生えてきます。

このようなカビの特徴を踏まえて、布団に黒い斑点などを見つけたらすぐにカビ取りを行なうのはもちろんのこと、カビ臭さが残る場合は快眠を守る対策として新しい布団に取り替えるべきです。
カビの胞子が増殖している布団を使い続けていると上記のような健康リスクが高まりますし、睡眠の質も低下してさまざまな病気にかかりやすくなることを覚えておいてくださいね。
ではここで、カビの悪影響を受けずに快眠を守るために必要な4つの対策を解説していきます。

1. 室温と湿度を最適に保つ

夏シーズンは27度前後、冬シーズンは20度前後になるように、エアコンなどを使って室温を調整しましょう。
湿度は1年を通して50%程度に保つとカビが繁殖しにくくなりますので、換気をこまめに行なうとか、除湿器で湿気を取り除くといった対策を徹底してください。

2. 寝室の壁や床をこまめに掃除する

カビの胞子が付着している部屋の壁や床はこまめに掃除するとともに、月に何回か消毒用エタノールで除菌します。
ちなみにカビを除去するための漂白剤を使うと壁紙などが白く変色しますので、除菌は必ずエタノールを使うことが重要です。

3. シーツや枕カバーの交換頻度を高める

カビのエサが付着するシーツや枕カバーは週に2~3回のペースで交換して、布団まわりも常にきれいな状態にしておきます。
寝具の交換をしない日は朝起きた時や寝る前に粘着テープで寝具表面の汚れを取り除く、といった対策を講じるとよいでしょう。

シーツを交換している画像

4. 除湿シートや敷パッドを使う

布団の湿気対策として徹底したいのが、除湿シートと敷パッドの使用です。
シーツだけでは汗の水分を吸収しきれませんので、これらのアイテムを布団に敷いて対策を強化してください。
ちなみにフローリングや畳の上に布団を敷きっぱなしにしている場合は、寝具の裏面にカビが発生しやすくなりますので、布団の下にも除湿シートを配置します。
さらにすのこのように床面と空間ができるアイテムを使うと、布団が吸収した水分が効率的に放湿していきますので、こちらの対策も参考にしてください。

いかがでしたか?
この記事を読み終わったら今使っている布団の状態をチェックしてお手入れするとともに、寝室の室温や湿度、床の汚れ具合なども確認してみてください。
天日干しや陰干しなどを行なっても布団が湿っぽかったら、通気性が高いマットレスなどに買い替えましょう。
もちろん、除湿シートなどカビを防ぐためのグッズ購入もお忘れなく!

監修者

美容皮膚科医

山下 真理子 先生

美しい肌を保つためには、質の高い睡眠が不可欠です。
良質な眠りは成長ホルモンの分泌を促し、肌のターンオーバー(肌代謝)を活発化してくれます。また、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンがきちんと分泌されることで、
肌の老化を遅らせる抗酸化作用も期待できます。健やかで若々しい肌の輝きを保つためにも、適切な寝具を選び、睡眠環境の向上を心がけましょう。

京都府立医科大学卒業後、医師に。現在は関西にて美容医療に携わりながら美容や予防医学の講演活動などを行っている。医療教育にも従事し、総合的な美容医療の啓もう活動に努める。自身の不妊治療経験から、生理改善アドバイザーとして食育などのアドバイスも行う。

注目の商品 Pickup Item