枕の高さが頭と合っていないと寝苦しさを感じて眠りが浅くなるとか、首や肩への負担が大きくなって起床時に肩こりがひどくなるなどの問題が発生します。
このようなトラブルは睡眠の質を落とすだけでなく健康リスクを上げてしまいますので、本記事を読んで理想的な枕の高さの測り方と選び方を覚えてくださいね。
理想は『首のカーブにフィットする枕』
私たちの頭の重さは、体重の10%もあります。この重量を効率的に支えるために、首の骨はS字カーブを描いているんですね。
日中は姿勢を正してこの湾曲を保つのはもちろんのこと、睡眠中も同じような状態になる寝姿勢を維持する必要があります。
しかし枕の高さが頭部に合っていないと、S字カーブはまっすぐになってストレートネックになることも…。
また高さが合わない枕は、肩こりや頭痛などさまざまなトラブルも招きます。
枕の高さの理想は仰向けになって枕を頭に乗せたとき、目線が5度ぐらい足元に向く状態です。
ところが理想より高さのある枕を使うと頭部が起き上がった状態となり、目線は足元方向に5度以上傾いてしまいますし、逆に低い枕だと頭部が沈みこんで顎が上がり、目線が後方に向いてしまいます。
いずれの寝姿勢も首の骨に負荷がかかりますし、周辺の筋肉が緊張状態に陥ることが原因となり、痛みや肩こりを引き起こすのです。
目線がズレている方は枕の下にタオルなどを敷くなどして高さを調整し、目線が理想の位置にくるようにしてください。
そして目線が5度程度足元に向いたら、枕の高さをチェックしてみましょう。
このような測り方で、正しい枕の高さがわかりますよ。
首への負担を増大させる間違った枕の選び方とは?
通販などで枕を選ぶとき、真っ先にチェックするのは高さですよね?先ほどお話ししたように、首の骨のカーブを維持するためには、枕の高さを理想の位置に調整する必要があります。
ただし、首の骨の湾曲具合と、頭を乗せた時に生じる枕の沈み具合には個人差がありますので、何センチの高さの枕が合うかは一概には言えないのです。
理想の寝姿勢を実現するには、実際に枕を使って目線を確認しながら、正しい位置になるまで高さを調整する必要があります。
そこで、みなさんにおすすめしたいのが、高さ調整ができる枕です。
枕の中にシートが複数枚入っていて、高くしたり低くしたりと自在に調整できるのが特長で、自分にピッタリの枕にカスタマイズできます。
「枕高くないと寝れない」という方も多いですが、これは首の骨が極端に湾曲しているとか、高さのある枕に体が慣れていることが原因と考えられます。
こうしたケースでは調整シートを段階的に減らすことで正しい枕の高さに慣れてゆき、次第に正しい枕の高さで寝られるようになるんですね。
高さが調整できるうえに素材や機能性(通気性の高さや抗菌・防臭仕様など)にもこだわった枕でしたら、首の骨の健康も保てますし起床時の肩こりなどとも無縁の生活が送れることでしょう。
首の負担から生じる健康リスクは脳卒中など命にかかわる病気にも及びますから、この機会に枕の高さを見直して理想の睡眠を目指しましょう。