もし毎朝のように不快な症状が出ていたら、枕を正しい位置で使っていないことで首や肩に負担がかかっているかもしれません。
間違った枕の使い方を続けていると睡眠の質にも悪影響が及びますので、枕の基本的な役割や正しい寝方に関する正しい知識を身につけましょう。
枕は頭を乗せるために使う寝具ではない?
私たちの首の骨はまっすぐの状態ではなく、体重の10%もの重さがある頭を支えるために弓のように湾曲しています。このカーブが保たれることで首や肩への負担が軽減されるのですが、姿勢が崩れたりすると首の痛みや肩こりが発生するのです。
寝るときの姿勢も同様で、首の高さに合っていない枕を使っていたり正しい位置に頭を乗せなかったりすると、冒頭でお話ししたような起床時の不快症状が発生します。
まずは枕は頭を乗せるだけでなく、首の骨のカーブを自然にサポートして心身の休息を促すための寝具と覚えておいてください。
では寝る時の姿勢ごとに正しい枕の位置と頭の向きなどについて解説していきましょう。
仰向けの姿勢で寝ている場合
枕の表面の中央に頭を置き、枕の端が肩に接触した状態で隙間ができていないようにするのが、仰向け姿勢で寝るときの枕の正しい位置です。寝心地が良いからといって枕の右端や左端に頭が寄ってしまうと、寝返りを打ったときに頭が落ちてしまうので注意が必要です。
横向きの姿勢で寝ている場合
横向きの姿勢で寝ている方は、頭を枕に乗せたときに首の骨と敷寝具の床面が平行になっているか確認してください。頭部が上に向いているとか逆に沈み込んでしまっている状態だと、首周辺の筋肉に継続的な負荷がかかります。
このような姿勢になっている場合は、枕の下にタオルなどを敷いて正しい寝方になるよう調整して下さい。
うつぶせの姿勢で寝ている場合
うつぶせの姿勢は胸部を圧迫するため寝る姿勢としてはベストとは言えませんが、この姿勢が寝やすいと感じている方は、胸まで枕がくるように調整してください。またうつぶせ寝は顔が接触する部分が硬いと首の骨がそってしまいますので、枕の反発力に注意しましょう。
頭部が沈み込みすぎず、寝るときに頭の向きが左右どちらになっても、首の骨の湾曲を自然に保てるような姿勢になるポイントが枕の正しい位置です。
寝姿勢別に枕の使い方と正しい寝方について解説してきましたが、みなさんの寝方と比べて違いはありましたか?
もし今使っている枕では正しい位置で眠れないようでしたら、高さが調整できる新しい枕の購入をおススメします。
仰向けの姿勢はもちろんのこと、横向きの姿勢やうつぶせの姿勢でも理想的な正しい寝方が実現しますので、睡眠の質を上げるために試してみるといいでしょう。