食品や衣料、コスメなど、ちまたでは多種多様なオーガニック製品が人気を集めています。
しかし、「オーガニック=安全に作られた商品」というイメージが先行していて、実際の意味はあまり知られていないのが実情です。
安全・安心な生活を送るには、「オーガニックとは?」という問いにきちんと回答できることが必要ですから、本記事でポイントを押さえていきましょう。
そもそもオーガニックとは何を意味するのか
オーガニックとは1940年代にアメリカで誕生した言葉で、日本では1960年ごろから広がり始めました。
世界的に見るとオーガニックはオーストラリアやアルゼンチンなどで広く普及している一方で、日本は費用や技術面などがネックになっているため、後進国となっています。
このオーガニックは、“化学肥料や農薬に頼ることなく、自然の恵みを活用した農林水産業や加工方法”と定義されており、「有機」と同じ意味を持っているんです。
「オーガニック食品とは無農薬で作られた食べ物」と捉えている方が多いようですがこれは間違った知識で、禁止された農薬を使っていない食品であればオーガニックの定義に当てはまります。
一方、無農薬は文字通り農薬をまったく使っていない栽培法のことです。
以前は無農薬野菜などの表記が一般的に使われていましたが、現在は「特別栽培農産物」といった表示に変わっています。
また無農薬と類似した言葉で、「無添加」という表現もよく目にしますよね。
この無添加もオーガニックとは定義が違い、原料の産地から加工までの過程において、添加物が一切使われていないことを意味します。
安全性を重視するのでしたら、「オーガニックとは?」の定義だけでなく、無農薬と無添加の意味も知ったうえで食品を選ぶようにしましょう。
知っておきたい日本におけるオーガニックの基準
先ほどお話ししたようにオーガニックとは海外でも使われている言葉ですが、オーガニックや有機食品と名乗るための基準は国によって異なるんです。
日本においては生産者と加工業者が認証機関の検査を受けて合格し、「有機JISマーク」を貼ることとなっています。
ちなみに食品以外でも、コットンやコスメなどにもオーガニックという言葉が使われていますが、認証機関がない商品もあるので注意が必要です。
もう1つ、オーガニックに関して知っておきたいのは、普及活動の目的です。
化学肥料や農薬を使用して作物を作れば、その一部が川や土壌などに流出して環境汚染を引き起こします。
さらに肥料などの原料は海外に依存しているため供給が途切れるリスクがあり、既存の食品製造方法は「持続可能な社会の実現」と逆行します。
こうした観点から考えても、オーガニックとは今後の日本に必要不可欠な仕組みであり、私たち消費者もその目的を理解する必要があるのです。
以上、“オーガニックとは”というテーマで解説してきましたが、みなさんの理解度や関心度は高まりましたでしょうか?
これからは言葉のイメージに影響されることなく、本文でお伝えしたオーガニックの目的も踏まえたうえで、地球に優しい選択を実践することを心がけてくださいね。