GOKUMINコラム
寝具相談室

マットレスの寿命は何年?交換のサインと長持ちさせる方法を解説

みなさんは自分が使っているベッドマットレスの寿命を、きちんと把握していますか?

耐用年数を超えた状態で使っていると、反発力や通気性などが低下して、睡眠の質に悪影響を及ぼします。

本記事を参考に買い替え時期を知るとともに、ベッドマットレスの機能低下を抑える方法を確認しておきましょう。

1.ベッドマットレスの寿命

ベッドマットレスを長期間使っていると、生地が沈み込んだ状態から戻らなくなる、カビの臭いが強くなる、起床時に腰や背中が痛くなるといった問題が出てきます。

これらはすべて機能低下が発生しているサイン。

適切なケアをしても変化がない場合は、睡眠の質を守るためにもベッドマットレスを買い替えるべきです。

ベッドマットレスの寿命は素材によって変わりますが、正しい使い方を継続するという条件下で下記が目安になっています。


・低反発ウレタン・・・3~5年

・高反発ウレタン・・・5~8年

・ラテックス・・・6~10年

・ポケットコイルマットレス・・・7~10年

・ボンネルコイルマットレス・・・6~9年

・電動ベッドのマットレス・・・3~5年


ウレタンの場合は、反発力が高くなればなるほど寿命も長くなります。

またマットレス内部にバネが使われているスプリングベッド(ポケットコイルマットレスやボンネルコイルマットレス)は、通気性と耐久性がほかの素材と比べて抜きんでているのがわかりますね。

電動ベッドで使うベッドマットレスの場合は、使う方の状態によって耐用年数が変わります。

寝たきりの方でしたら耐用年数は短くなる傾向にありますし、自力で立つことができてベッド以外の場所で生活する時間もある方は、長い期間使えることが多いですね。

 

2.マットレスの交換時期を知らせる5つのサイン

マットレスの使い心地が変わってきたら、マットレスの寿命かもしれません。

ここでは、マットレスの交換時期を知らせる5つのサインを紹介します。


2-1. マットレスがヘタってきた

マットレスを使い続けると、体圧や湿気によってヘタりが生じます。

マットレスがへこんだまま元に戻らない、コイルが体に当たって痛い、厚みが減って潰れているといった場合は、寿命を迎えている可能性が高いでしょう。



 

2-2. バネの軋む音がひどくなってきた

ポケットコイルやボンネルコイルなどスプリングベッドを使用している場合、内部のバネの軋む音が寿命を見分けるポイントになります。

経年劣化するとバネの軋む音がひどくなるため、ギシギシうるさいと感じるようになったら交換時期といえるでしょう。


2-3. 弾力がなくなってきた

マットレスの弾力(反発力)がなくなってきたときも、交換時期を知らせるサインです。

購入したときよりも柔らかくなった、体が沈み込むようになったと感じる場合は、寿命を迎えていると考えられるでしょう。

 

2-4. 生地がほつれたり破れたりしてきた

長く使っているとマットレスの生地が傷んで、ほつれたり破れたりすることがあります。

ほつれや破れは見た目の悪さだけでなく、ほつれや破れがある部分から汚れが侵入してカビやダニが繁殖する原因になります。

小さい場合は補修して対応できる場合もありますが、大きなほつれや破れがあるときは交換した方が良いでしょう。


2-5. カビが生えてきた

カビの発生も交換時期を知らせるサインです。

カビは高温多湿な環境を好み、皮脂やホコリなどをエサに繁殖するため、長期間使用したマットレスに発生することがあります。

カビを吸い込むとアレルギーやぜんそく、肺炎などを引き起こす恐れもあるので、洗浄しても取り除けない場合は早めに買い替えましょう。



3.ベッドマットレスの耐用年数をアップさせる3つの方法

ベッドマットレスは敷きっぱなしにしておくと、一定の個所に圧力がかかりますし汚れる部分も集中します。

マットレスの寿命を長引かせることを考慮したお手入れを実践すれば、耐用年数がアップしますよ。

では、簡単にできる3つのお手入れ方法を紹介します。


3-1. ベッドマットレスは2~3か月に一度向きを変える

いつも同じ方向でマットレスに寝ていたら、体重がかかる背部や腰部、臀部にあたる素材のダメージが大きくなります。

これを回避するにはマットレスを裏返したり、上下左右を反転させるのが効果的です。

圧力のかかるポイントが分散されますので、中材の一部がへこんでしまうといったトラブルが起きにくくなります。


 


3-2. 吸湿シートやベッドパッドを使用する

ベッドマットレスの大敵である湿気は、吸湿シートやベッドパッドを使って放湿をサポートしましょう。

吸湿グッズを使うことで寝心地がアップしますし、カビやダニの発生を抑えられるというメリットもあります。

 

3-3. こまめに陰干しをする

吸湿シートやベッドパッドを使いながら、ベッドマットレス本体も陰干しして内部の水分を放湿させることも、ベッドの耐久性向上に欠かせないお手入れです。

壁際にマットレスを立てかけて扇風機の風を当てれば、汗の水分がしっかり抜けていきますよ。

ベッドスプリングが入った重いマットレスは、2~3年に一度クリーニング業者に依頼して、内部まできれいにしてもらいましょう。


ベッドマットレスのお手入れは手間がかかりますし、重労働でもあるので手抜きになりがちです。

しかし寝具の機能低下は睡眠の質低下に直結しますので、本記事で紹介したお手入れはぜひ実践してくださいね。


新しいベッドマットレスの購入を検討している方は、通気性に優れているのはもちろんのこと、お手入れがしやすくて抗菌仕様になっているアイテムを選ぶことをおすすめします。

衛生的な環境で睡眠がとれれば、寝つきもよくなりますし、朝までグッスリ眠れますよ!


マットレスの正しい干し方、干す際の注意点について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてくださいね。

https://gokumin.co.jp/blogs/column02/mat-lifespan

 

4.寿命が来たマットレスの処分方法

寿命が来たマットレスを処分する際は、以下のような方法があります。


  • 不用品回収業者に回収を依頼する
  • リサイクル業者に買取り・引き取りを依頼する
  • 自治体の粗大ゴミ回収を利用する
  • 知人に譲る
  • NPO団体やNGO団体に寄付する
  • 解体して普通ゴミとして捨てる

自治体の粗大ゴミを利用する場合、スプリングベッドは回収対象に入っていないことがあります。

普通ゴミとして出す場合も自治体によってルールが異なるので、住んでいる地域の収集方法を確認しましょう。

手軽にマットレスを処分したいときは、持ち運びから処分まで行ってくれる不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。

ただし、悪質な違法業者もいるので、信頼できる業者かよく確認してから利用しましょう。


まとめ

マットレスの寿命は使い方の影響を大きく受けるため、長持ちする素材でも使い方によっては早く寿命が来てしまう場合もあります。

寿命を迎えて機能が低下したマットレスを使用すると、睡眠の質や体調に悪影響を与える恐れがあるので注意が必要です。

へたりやバネの軋む音、カビなど交換時期を知らせるサインがあったら、新しいマットレスに交換することを検討しましょう。

新しいマットレスを購入した際は、ぜひ本記事で紹介した耐用年数をアップさせる方法を試してみてくださいね。

著者・執筆者

松本 小春

訪問看護事務員で勤務し、介護に従事。併せてフリーのライターとして睡眠・健康・栄養コラムを執筆している。

監修者

美容皮膚科医

山下 真理子 先生

美しい肌を保つためには、質の高い睡眠が不可欠です。
良質な眠りは成長ホルモンの分泌を促し、肌のターンオーバー(肌代謝)を活発化してくれます。また、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンがきちんと分泌されることで、
肌の老化を遅らせる抗酸化作用も期待できます。健やかで若々しい肌の輝きを保つためにも、適切な寝具を選び、睡眠環境の向上を心がけましょう。

京都府立医科大学卒業後、医師に。現在は関西にて美容医療に携わりながら美容や予防医学の講演活動などを行っている。医療教育にも従事し、総合的な美容医療の啓もう活動に努める。自身の不妊治療経験から、生理改善アドバイザーとして食育などのアドバイスも行う。

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