マットレスは種類が多く、どれを選んだらいいのか迷ってしまう人は多いのではないでしょうか。
また、肩こりや腰痛があり、どんなマットレスが向いているのか知りたいという人もいるでしょう。
今回は、マットレスの選び方、腰痛や肩こりにおすすめのマットレスについて詳しく紹介します。
自分に合うマットレスを選べるように、ぜひ参考にしてください。
目次
1.理想的な寝姿勢とは?
理想的な寝姿勢は、直立したときと同じような姿勢を保ち、背骨が自然なS字カーブを描いている状態を指します。
理想的な寝姿勢を保って寝ると体全体で体重を受け止められるため、体への負担を抑えることができます。
この理想的な寝姿勢を保つには、体圧分散性に優れたマットレスを選ぶことが重要なポイントです。
人の背骨はゆるやかなS字カーブを描いており、仰向けに寝ると頭や腰、お尻、横向きに寝ると肩や腰など出っ張っている部分に圧力がかかります。
そのため、出っ張っている部分にうっ血や痛み、血行不良などが起きたり、寝心地の悪さから寝返りが増えて睡眠の質が下がってしまうことがあります。
体圧分散性の優れたマットレスを使うと、体にかかる圧力が均等に分散し、肩や腰などに集中的にかかる負担を和らげることができます。
また、人は一晩(8時間程度)の睡眠で20回以上寝返りを打つといわれるため、睡眠の質を高めるには、自分に合った硬さや反発力のマットレスを選ぶことが重要です。
2.マットレスの選び方
マットレスを選ぶ際は、以下の5つのポイントを確認しましょう。
- 硬さ
- 反発の高さ
- 耐久性・寿命
- 厚さ
- マットレスの種類
マットレス選びで確認するべきポイントを把握しておくと、自分に合った理想のマットレスを見つけやすくなります。
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
2-1.硬さで選ぶ
マットレスの硬さは『やわらかめ』『ふつう』『かため』があるため、眠るときの姿勢や体型に合った硬さを選びましょう。
【やわらかめ】
横向きで寝る人は肩や腰の出っ張り部分に負担がかかりやすいため、沈んだ部分もサポートしてくれるやわらかめのマットレスを選ぶのがおすすめです。
他にも、小柄で痩せ型の人、身体のラインがはっきりしている人も、やわらかめのマットレスが向いています。
ただし、やわらかすぎると体の沈み込みが深くなって寝姿勢が崩れやすいので、適度に反発のあるものを選ぶと良いでしょう。
【普通】
仰向けで寝る人は、首や腰回りを適度にサポートしてくれる普通の硬さのマットレスが向いています。
40〜60kg程度の標準体型の人も、普通の硬さが適しています。
【硬め】
硬めのマットレスは、うつ伏せで寝る人に向いています。
うつ伏せ寝は首を横にひねった状態になり、腰も反り返るため、首や腰に負担がかかりやすいです。
硬めのマットレスを選ぶと体が沈み込みにくくなり、負担を軽減できます。
また、ガッチリ体型の男性や60kg以上で体重が重い人は、硬めを選ぶと体を支えやすくなります。
2-2.反発の高さで選ぶ
マットレス選びでは、反発力(弾力)の高さも重要なポイントです。
反発力は跳ね返す力のことで、マットレスには大きく分けて『高反発』と『低反発』があります。
【高反発】
反発力が高いマットレスは跳ね返す力が強いため、体にフィットしながら沈みすぎないのが特徴です。
サポート力が高いので理想的な寝姿勢を保ちやすく、スムーズに寝返りを打つことができます。
また、マットレスの硬さや反発力は、『N(ニュートン)』という単位で示されます。
低反発マットレスは60Nのものが多く、標準的なマットレスは60〜100N、高反発マットレスは100N以上が目安です。
180N以上になるとかなり反発力が高いため、大柄な人は180N以上の高反発マットレスを選ぶと寝心地良く感じやすいでしょう。
【低反発】
反発力が低いマットレスは体のラインや重さに合わせて沈み込みやすく、包まれているような寝心地の良さを感じられるのが特徴です。
じわっと沈み込んで安定するので、横向き寝の人や痩せ型の人に向いています。
体重が重い人は体が沈み込みすぎて理想的な姿勢が保てず、寝返りが打ちにくい場合があるので注意しましょう。
2-3.耐久性・寿命で選ぶ
マットレスの耐久性が高いとへたりにくいため、長く使うことができます。
マットレスの耐久性は素材の品質や密度などで異なりますが、ノンコイルマットレスよりも、スプリングマットレスの方が耐久性が高く寿命が長い傾向があります。
ここでは、スプリングマットレスとノンコイルタイプのウレタンマットレスの耐久性の見分け方を紹介します。
【スプリングマットレス】
ポケットコイルやボンネルコイルなどのスプリングマットレスは、線材の品質と詰め物によって耐久性が変わります。
コイルの太さが21mm以上で、コイル数が多いほど寿命が長くなります。
他にも、線材の炭素含有量は72以上あり、マンガン含有量も多いと耐久性が高いため、品質表示を確認してみましょう。
また、スプリングマットレスの詰め物にはウレタンが使われていることが多く、詰め物が薄かったり品質が悪いものを使っていたりすると耐久性が低くなるので注意が必要です。
【ウレタンマットレス】
低反発ウレタンマットレスや高反発ウレタンマットレスは、ウレタンの密度で耐久性が変わります。
ウレタンの密度は『D(デンシティ)』という値で示され、数値が高いほど密度が高く耐久性も高くなります。
ウレタン密度 |
19D以下 |
20~25D |
30D以上 |
耐久年数目安 |
数ヶ月〜1年 |
1年〜3年 |
5年以上 |
低反発マットレスは高反発マットレスよりもへたりやすいため、+10Ⅾの密度が上記の表の耐久年数目安と考えるのがおすすめです。
耐久年数が5年以上あるマットレスを選びたいときは、高反発マットレスは30D以上、低反発マットレスは40D以上が目安となります。
2-4.厚さで選ぶ
マットレスの厚さは幅広く、薄いものだと2〜5cm程度、厚いものだと30cm以上あります。
マットレスの厚さによって寝心地が変わり、十分な厚みがないと底つき感があって寝心地が悪く感じて睡眠の質に影響したり、肩や腰に負担がかかったりしやすいので注意しましょう。
また、マットレスが薄いとへたりやすいため、厚みがあるマットレスは耐久性が高くなります。
今使っているマットレスの上に重ねて使用する場合は、5cm以下のマットレスが適しています。
単体で使用する場合は、基本的に10cm以上の厚さがあるものを選ぶのがおすすめです。
【ウレタンマットレスは10~20cm程度がおすすめ】
ウレタンマットレスの一般的な厚みは10cm程度で、10cm以上の厚みがあると底つき感は少なくなります。
ベッドの上でも床に直置きでも使いやすいのは、10〜20cm程度の厚みです。
ただし、厚みがあるほど重さも増すため、手入れのしやすさや収納のしやすさも考慮して選びましょう。
【スプリングマットレスは20cm以上がおすすめ】
スプリングマットレスの場合は、厚みが20cm程度あるのが一般的です。
高級マットレスになると30cm以上の厚みがある商品もありますが、25〜29cm程度の厚みがあるとボリューム感があり、耐久性も高くへたりにくいでしょう。
また、詰め物の厚みが4cm程度あると、コイルの硬さを感じにくく快適に眠りやすいです。
2-5.マットレスの種類で選ぶ
マットレスにはコイルやウレタン、ファイバーなどさまざまな素材が使われており、素材によって耐久性が高いもの、衛生面に優れているものなど特徴が異なります。
素材別の特徴を確認して、自分に合うものを選びましょう。
【ボンネルコイルマットレス】
ボンネルコイルマットレスは、ワイヤーで連結したコイルを使ったマットレスです。
<主な特徴>
- 面で体を支える
- 寝心地が硬め
- 耐久性が高い
- 通気性に優れている
- 横揺れしやすいので2人で寝るのは不向き
- 重量があるので移動させにくい
- ポケットコイルマットレスより安価なものが多い
【ポケットコイルマットレス】
ポケットコイルマットレスは袋に包まれたコイルが独立して敷き詰められたマットレスのことです。
<主な特徴>
- 点で体を支える
- 体圧分散性に優れている
- 耐久性が高い
- 寝心地はやわらかめ
- 振動が伝わりにくいので、2人で寝るのに適している
- ボンネルコイルマットレスより高価なものが多い
【ファイバーマットレス】
ファイバーマットレスは、ポリエチレンやポリエステルなどの樹脂を網目状に固めた素材で作られたマットレスです。
<主な特徴>
・軽量で移動しやすい
・通気性が良い
・基本的に水洗いができる
・硬い寝心地で反発力が高い
・熱に弱い
・通気性が良すぎて冬場は寒く感じる場合がある
【高反発ウレタンマットレス】
高反発ウレタンマットレスは、反発力の高いウレタンで作られたマットレスです。
<主な特徴>
- サポート性に優れていて、寝姿勢を保ちやすい
- 軽くて扱いやすい
- 寝返りがしやすい
- 横揺れしにくい
- 痩せ型の人は硬く感じることがある
【低反発ウレタンマットレス】
低反発ウレタンマットレスは、反発力の低いウレタンで作られたマットレスです。
<主な特徴>
- 体圧分散性に優れている
- ふわふわとした寝心地
- 横揺れしにくい
- 寝返りしづらい場合がある
- 体にフィットしやすい
- 体に密着して蒸れやすい
【ラテックスマットレス】
ラテックスマットレスは、ゴムの木の樹液を原料とした『ラテックス』で作られたマットレスです。
<主な特徴>
- 体圧分散性に優れている
- 適度な硬さがある
- 耐久性に優れている
- 振動や音を吸収しやすい
- 抗菌作用があり、ダニやカビが繁殖しにくい
- 重量がある
- 通気性が良くない
- ゴムアレルギーがある人は使用できない
3.自分に合ったマットレスを選ぶには?
寝心地が気に入っていても、寝ていて不調が起きる場合はマットレスが合っていない可能性があります。
朝起きると肩こりや腰痛がある場合は、マットレスの影響で寝姿勢が崩れていたり、寝返りが打ちにくかったりすることが原因かもしれません。
自分に合ったマットレスを選ぶには、体の状態に合わせることが重要です。
3-1.肩こり・腰痛の人におすすめのマットレスは?
肩こりや腰痛がある人は、適度な反発力と硬さのマットレスを選びましょう。
適度な反発力があるマットレスは寝返りを打ちやすく、体に負担がかかりにくいです。
適度な硬さのマットレスは理想的な寝姿勢を保ちやすいため、寝姿勢の崩れによって起こる痛みを軽減できます。
マットレスの種類では、『ポケットコイルマットレス』『高反発ウレタンマットレス』『ラテックスマットレス』が向いているでしょう。
また、マットレスが薄いと底つき感があり、肩や腰を圧迫しやすいため、十分な厚みがあるものを選ぶことも大切です。
コイルマットレスなら20cm程度、ウレタンマットレスなら15cm以上のものを選ぶと良いでしょう。
GOKUMINでは、腰痛におすすめのマットレスを多数扱っています。
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まとめ
良質な睡眠をとるには、硬さや反発力にこだわり、理想的な寝姿勢を保てるマットレスを選ぶことが大切です。
マットレスの素材や耐久性、厚さなどでも快適性は変わってくるため、それぞれのポイントを押さえてベストなマットレスを選びましょう。
また、肩こりや腰痛がある人は、体の状態に合うマットレスを選ぶことも重要です。
今回紹介したマットレスの選び方やおすすめマットレスを参考にして、自分に合うマットレスを見つけましょう。