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ラテックスマットレスとは?特徴やデメリット・選び方を紹介!

柔らかい寝心地でありながら、しっかりとした反発力で体が沈み込みすぎない『ラテックスマットレス』。

天然素材ラテックスを使ったマットレスは特有の特徴があり、環境にもやさしいことから愛用している人も少なくありません。

この記事では、ラテックスマットレスのメリット・デメリット、選ぶ際のポイント、注意点、お手入れ方法について詳しく紹介します。

マットレスの購入を検討していて、ラテックスマットレスが気になっている人は、ぜひ参考にしてみてください。

1.ラテックスのマットレスとは

『ラテックス(天然ゴム)』は、ゴムの木の皮を削って出てくる白い樹液を濾過して固めたものです。

ラテックスは医療用の手袋やカテーテル、絆創膏、風船、輪ゴム、化粧用のスポンジなど、さまざまな製品に使われています。

ラテックスのマットレスは、柔らかさと高い反発力(弾性)を兼ね備えているのが大きな特徴です。

また、天然素材のラテックスは燃えるゴミで処分することができ、焼却の際にダイオキシンのような有害物質が発生しません。

もともと自然から生まれた素材なので、廃棄後は土に還る特性があり、環境に負担をかけないのも特徴のひとつです。

機能性が高く、環境にも優しいことがラテックスマットレスの魅力といえるでしょう。


2.ラテックスマットレスの特徴

ラテックスマットレスには魅力的な特徴が多くあります。

しかし、人によって扱いにくいと感じることもあり、ラテックスマットレスを使用できない人もいます。

メリット・デメリットを紹介しますので、どのような特徴があるか確認しておきましょう。


2-1.ラテックスマットレスのメリット


【耐久性が高く寿命が長い】

ラテックスマットレスは、耐久性が高いのがメリットのひとつです。

一般的にラテックスマットレスの寿命は6〜8年程度といわれており、天然ラテックス100%でできたものがもっとも長持ちします。


【ダニやカビが発生しにくい】

天然素材のラテックスには抗菌作用があり、雑菌やカビ、ダニが発生しにくい特徴があります。

定期的なお手入れは必要ですが、衛生面に優れたマットレスです。


【体圧分散性と反発力を兼ね備えている】

ラテックスマットレスは柔らかな寝心地で体にフィットしやすく、体圧分散性に優れています。

体圧がバランス良く分散されるので、集中的に圧力がかかる肩や腰などの部位への負担を軽減できます。

また、反発力も高いので、スムーズに寝返りを打つことができ、良質な睡眠につながりやすいです。


【振動や音を吸収しやすい】

ラテックスマットレスは、振動や音の吸収性が高いのも特徴です。

一緒に寝ている人の睡眠を邪魔しにくいので、パートナーや家族と使いたいときにも向いています。


2-2.ラテックスマットレスのデメリット


【ゴムアレルギーがある人は注意】

ゴムアレルギー(ラテックスアレルギー)を持っている人は、ラテックスマットレスの使用を控えましょう。

皮膚に接触することで、かゆみ・赤み・じんましん・咳などのアレルギー症状が出る場合があります。

アナフィラキシーショックを発症し、命に関わる事態を招く恐れもあるので注意が必要です。

これまでラテックス製品を使って皮膚症状が現れたことがある人は、一度医師に相談してみることをおすすめします。


【水洗いや天日干しができない】

ラテックスのマットレスは水に濡れると劣化する性質があるため、基本的に水洗いやクリーニングはできません。

熱や紫外線にも弱いので、天日干しをしたり、高温な場所や直射日光が当たる場所に置いたりすると劣化しやすいです。


【重量がある】

ラテックスは密度が高く、ノンコイルタイプのマットレスの中では重い傾向があります。

シングルサイズの場合、ファイバーマットレスが約5〜9kg、ウレタンマットレスが約7〜10kgであるのに対して、ラテックスマットレスは約9〜15kgあります。

重く持ち上げにくいので、日頃のお手入れをしにくいと感じる人もいるでしょう。

また、ベッドフレームの耐荷重を超えてしまう場合があるため、購入する際は注意が必要です。


【価格が高い】

ラテックスは天然素材のため、他の素材のマットレスよりも価格が高い傾向があります。

天然ラテックス100%マットレスの場合、シングルサイズの平均価格は10〜20万円程度で、同サイズの高反発ウレタンマットレスと比べると5倍程度高くなります。

高耐久で長く使えますが、購入する際に費用がかかるのはデメリットといえるでしょう。




3.ラテックスマットレスは体にいい?

ラテックスマットレスが、体にいいのかどうか気になる人もいるでしょう。

腰痛のある人は、ラテックスマットレスを使うことで良い影響を受ける可能性があります。

また、マットレスを選ぶ際は、自分の体に合うかが大切です。

それぞれのポイントを確認してみましょう。


3-1.腰痛の人におすすめ

病気ではないのに朝起きると腰が痛い場合、マットレスが合っていないことで腰に負担がかかっている可能性があります。

柔らかくて体が沈み込みすぎるマットレスは寝姿勢が崩れやすく、硬すぎて体が沈み込まないマットレスは腰が浮いてしまうため、どちらも腰に負担がかかりやすいです。

ラテックスマットレスは柔らかいのに反発力が高いという特性があり、体にフィットしながら適度に沈み込み、バランスよく体圧を分散します。

集中的に体重がかかりやすい腰への負担が軽減でき、スムーズに寝返りを打てるので腰への負担を抑えられます。

そのため、腰痛の人が使うと快適に眠りやすいでしょう。

他にも、肩を圧迫せず腰への負担がかかりにくいことから、横向き寝の人にもおすすめです。


3-2.自分の体に合うかが大事

ラテックスに限らず、マットレスは自分の体に合っていることが重要です。

寝ているときの姿勢は直立しているときと同じような姿勢を保ち、背骨が自然なカーブを描いているのが理想です。

骨格タイプや体格などで体の沈み込み度合いや寝心地は変わってくるため、人気の高いマットレスであっても自分の体に合わない場合があります。

マットレスには、『スプリングマットレス』や『高反発ウレタンマットレス』『低反発マットレス』『ファイバーマットレス』などさまざまな種類があります。

ラテックスマットレス以外のマットレスの特徴も把握して比較すると、自分に合ったマットレスを見つけやすいでしょう。


種類別のマットレスの選び方や注意点について詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみましょう。

マットレスおすすめ人気18選!プロが選び方や注意点を解説!


4.ラテックスマットレスを選ぶ際の注意点

ラテックスを選ぶ際は、十分な厚さのものを選ぶことと、側生地の素材に注意することがポイントです。

ここでは、ラテックスマットレスを選ぶ際の注意点について解説します。


GOKUMINではボリューム感のあるマットレスや側生地の素材にこだわったマットレスを多数扱っています。

ラテックスマットレス以外のマットレスもチェックしたい人は、おすすめのマットレス一覧を確認してみてください。

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4-1.十分な厚さのものを選ぼう

ラテックスマットレスを選ぶ際は、きちんと体を支えられるように十分な厚さのものを選びましょう。

マットレスが薄すぎると体の重さを支えきれず、肩や腰などに床の硬さを感じる『底つき感』により、寝心地が悪くなることがあります。

また、マットレスに必要な厚さがないと、肩や腰を圧迫して血行不良を招き、肩こりや腰痛、朝起きたときの体のだるさなど不調の原因になります。

ラテックスマットレスは適度な反発力があるので底つき感が出にくいマットレスですが、十分な厚みがなければ底つき感が出る場合があります。

そのため、購入する際は価格や機能性だけでなく、厚さを確認することが大切です。

自分に合うマットレスの厚さは、体重をもとに判断しましょう。

ラテックスマットレスの場合、最低限必要な厚さ目安は以下の通りです。


体重

厚さの目安

40kg

5cm〜

60kg

7cm〜

80kg

10cm〜

100kg

13cm〜


厚みが足りないマットレスを購入してしまった場合は、厚さ3〜5cm程度のマットレストッパーを上に敷くと底つき感を抑えられるのでおすすめです。

また、底つき感はマットレスのへたりによっても起こります。

使っているうちに底つき感が出るようになったら、買い替えを検討しましょう。


4-2.側生地の素材には注意!

ラテックスマットレスは、素材自体の通気性が低く熱がこもりやすい傾向があります。

人は眠るときに汗をかいて体温を下げるため、蒸れると寝苦しさを感じて睡眠の質が低下してしまいます。

そのため、ラテックスマットレスの通気性の低さを補うために、側生地(マットレスカバー)の素材にこだわるのがおすすめです。

吸湿性・放湿性ともに優れた蒸れにくいものを選ぶと、快適に眠りやすくなるでしょう。

側生地に使われる主な素材の吸湿性・放湿性は、以下の通りです。


素材

吸湿性

放湿性

コットン

リネン

シルク

ウール

レーヨン

ポリエステル


天然繊維ならリネンやウール、化学繊維ならレーヨンが吸湿性・放湿性ともに優れています。

ポリエステルはもっとも使われることが多い素材で、耐久性が高く、肌触りが良い特徴があります。

しかし、吸湿性や放湿性は低いため、ラテックスマットレスの場合は他の素材を選ぶと良いでしょう。

他にも、ラテックスマットレスの蒸れ対策には、『吸湿性や放湿性に優れた敷きパッドを使う』、『エアコンで寝室の温度を調節する』といった方法があります。


4-3.天然ラテックスと合成ラテックスの違いも確認を

ラテックスマットレスで使われるラテックスは、大きく分けて『天然ラテックス』と『合成ラテックス』があります。

さらに、『天然ラテックス100%』『天然ラテックス』『合成マットレス』に分けられ、それぞれに特徴が異なります。


天然ラテックス100%

天然ゴムのみを使用しています。

天然ラテックス

天然ゴムの含有率が80〜99%で、そのほかに合成素材が含まれています。

合成マットレス

天然ゴムの含有率が80%未満で、石油を原料とする化学物質を混ぜて作られたラテックス素材です。


天然ラテックス100%のマットレスは、ゴムの木から採取した樹液で作られたラテックスのみを使用しています。

環境に優しく耐久性が高く高品質のため、ラテックスの種類の中ではもっとも価格が高いです。

合成ラテックスは低コストで生産できるため、価格は安めです。

予算を抑えたい人にはおすすめですが、耐久性は低くなります。

また、ラテックスマットレスは特有のゴム臭があり、使い始めはニオイが気になることがあります。

しっかり部屋の換気すればニオイは軽減しますが、合成ラテックスはニオイが強い傾向があるため、ニオイに敏感な人は避けた方がいいかもしれません。

予算と重視したいポイントを考慮して、自分に合うラテックスマットレスを選びましょう。


5.ラテックスマットレスのお手入れ方法

ラテックスマットレスを清潔に保つには、『定期的にカバーの交換をする』、『陰干しをして湿気を逃す』など、基本的なお手入れを行うことが大切です。

さらに、1ヶ月に1回を目安に上下や表裏を入れ替えてローテーションすると長持ちしやすくなります。

水洗いはできないため、汚れが気になるときは水で濡らして固く絞ったタオルで表面を水拭きをする程度にしておきましょう。

水拭きしたあとは乾いたタオルで水気を拭き取り、風通しの良い場所でしっかりと乾燥させましょう。


まとめ

ラテックスマットレスは寝心地の良さや耐久性の高さ、ダニやカビが発生しにくいところなど、メリットが多くあります。

しかし、価格が高めで重量があり、アレルギーのある人は使えないという欠点もあります。

マットレスには、スプリングマットレスやウレタンマットレスなどさまざまな種類があります。

「ラテックスマットレスが合わない」という人は、他の素材のマットレスもチェックしてみると良いでしょう。

今回紹介した情報や口コミなどを参考にし、総合的にみて最適なマットレスを選びましょう。

著者・執筆者

松本 小春

訪問看護事務員で勤務し、介護に従事。併せてフリーのライターとして睡眠・健康・栄養コラムを執筆している。

監修者

美容皮膚科医

山下 真理子 先生

美しい肌を保つためには、質の高い睡眠が不可欠です。
良質な眠りは成長ホルモンの分泌を促し、肌のターンオーバー(肌代謝)を活発化してくれます。また、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンがきちんと分泌されることで、
肌の老化を遅らせる抗酸化作用も期待できます。健やかで若々しい肌の輝きを保つためにも、適切な寝具を選び、睡眠環境の向上を心がけましょう。

京都府立医科大学卒業後、医師に。現在は関西にて美容医療に携わりながら美容や予防医学の講演活動などを行っている。医療教育にも従事し、総合的な美容医療の啓もう活動に努める。自身の不妊治療経験から、生理改善アドバイザーとして食育などのアドバイスも行う。

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